時間を咀嚼するように窓の外を眺めていた。取り残されるのはいつだって自分のせいだ。蝉は数日で死んでしまうのに、ほとんど鳴いている姿しか見ない。精一杯鳴いているのを見て僕らは何を思えばいいんだろうと考えてみたけれど答えは出ない。数日間の儚さを…
暇になるとあれこれと意味もなく悩んでしまうので、ああ自分はまだまだ若いなと思う。電車に長く揺られる時は暇潰しに読書をするのがいいし、額が汗ばむ夕方は風呂に入るのがいい。堂々巡りの夜は腹を決めて泣き寝入るのがいい。悲観はそれだけで簡単に楽観…
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