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朝からバイト、眠くて仕方なかったけれど仕事は別にしんどくないしむしろ仕事している間は何も考えないので心は落ち着いている。体と心の疲れは密接に関わっていて、どちらかが不調だと自ずともう片方も不調になるらしいが、心にとって程よい体の疲れというものもきっとあるのだ。しかし眠かった。

 

大学の図書館で三田文学を探して、桜井晴也の「僕たちが語られる時間」を読んだ。眠さを忘れて読んだ。すごい小説だ。僕はこの作家がすごく好きだ。利便性が増して、文化ジャンルや媒体も多様化し、時間のかかるものは遠ざけられる世にあって、文学にしかできないことってこれじゃんと思った。久々に震える読書体験だった。こんなブログで安売りしたくないのでみんなに読んでほしい。

夜は池袋の新文芸坐に行って、フランソワ・オゾンの「2重螺旋の恋人」を観た。名画座はいつも、周りが老人ばかりで悲しくなるけれど逆になんだか安心する空間でもある。みんなの心に余裕があるからかもしれない。映画はオゾンらしからぬサイコホラー系で、正直僕は苦手だったけれどなんでそれが苦手なのか深く考える時間になった。単純に面白かった面もあって尚良かった。また観たい。