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帰りの電車はバカみたいに混んでいて、本を読む気にも映画を観る気にもならずひたすら息苦しい車内に耐えながらエレカシを聴いた。20数年間東京に生き続けてきたが、こんな地獄みたいな電車にはもう乗りたくない。慣れなんてものはない。死んだ目になるだけだ。何も見ないようになるだけだ。見ないようにしていたものをハッと自覚してしまったとき、叫びだしたくなるのを堪えられる気がしない。ついカッとして、人を殴った、果てには殺した。都会人にとって、それは決して遠い話ではないと、明日は我が身と、肝に命じておけ。